こどもの看護と治療の基本をお教えします。


#1. 急に熱がでた!!!
小さなお子さんをお持ちのご両親が、必ずと言っていいほど経験なさる困りごとでしょう。夜間や休日に病院の救急外来を受診する患者さんの8〜9割はこのためです。実際、自分で症状を言えない子供の熱は心配ですよね。でも、あわてて病院に行く前に、ぜひやっていただきたいことがあります。

1) あわてない!落ち着いてお子さんの体温を測り、よく様子を観察してください
 元気はありますか?(熱がある時に機嫌が悪いのは当然ですよね。)
 吐いたり下痢したりしていませんか?
 水分は取れていますか?
 激しい咳はありませんか?
 ”ひきつけ”は起こしていませんか?

2) 熱の高さが、病気の重さではありません
子供は急に39〜40度の熱を出すことがよくあります。でも、すぐに治療を要する病気の場合には、1)のような症状を伴っていることが多いのです。
また、熱の高さよりも、何日も続く熱や繰り返し出る熱のほうが心配する必要があります。

3) 冷やすこと
1)のような症状を伴っていない発熱のときには、まず冷やす。熱が上がりつつあるときは、寒気がして体が震えたり、手足が冷たくなったりします。この時に一生懸命冷やすのはかわいそうですが、熱が上がりきると体が熱くなります。この段階になったら薄着にして氷枕アイスノンで体を冷やしましょう。胸とおなか以外なら、どこを冷やしてもかまいません。基本的には大きな血管があるところ(首筋、脇の下、太ももの付け根など)を冷やすと効果的です。
冷やすのを嫌がる小さな子供には、アイスノンを風呂敷に包んで、または子供用のリュックサックにアイスノンを入れて背中にしょわせておくとよく冷えます。

4) 水分を十分に与えること
子供はおとなよりも体の水分量が多いので、毎日必要な水分の割合も多いのですが、特に発熱時には多く必要です。イオン飲料、麦茶、水などを少しずつ飲ませて、脱水にさせないよう心がけましょう。
命を助けるものは水です。

5) ”熱さまし”のくすり
子供は熱があっても元気なことが多いのですが、ときには辛そうに不機嫌なこともあります。ことばでは言えなくても、”頭が痛い”、”気持ちが悪い”、”手足が痛い”などの症状があるのでしょうね。こんな時はおとなと同じように”熱さまし”のくすり(鎮痛解熱剤)を使ってあげると、早く苦痛がとれます。
アセトアミノフェンという鎮痛解熱剤が、最も安全なくすりと考えられており、子供用の内服薬や坐薬はほとんどこれが使われています。市販の鎮痛解熱剤(小児用バファリン等)もほとんどこの製剤ですが、薬局で買う際には薬剤師さんに確認してください。
症状が続くときには、6時間以上間隔をあけて連用して大丈夫ですが、1回量を多く与えすぎないようにご注意ください。
でも大事なことは、”熱は冷やさなければ下がらない!”

このように看病していただいてもまだ具合が良くならないときは、医療機関を受診しましょう。
簡単な症状のメモを持ってきてくださると、たいへん参考になります。
2000.10.25